2011年05月08日

ソニー 新旧ブロギー 360度撮影の比較

 船での動画撮影で毎度使用しているソニー“Bloggie”(ブロギー)の新型を購入したので、私の使い方である2時間ぐらいの長時間の360度撮影に特化した比較を以下に示す。新型どうなのよと思っている人は参考にしていただきたい。

・前置き
 以下においては、2011年に発売されたMHS-TS20Kを新型、2010年に発売されたMHS-PM5Kを旧型と称するものとする。

 まず前置きとして、ブロギーによる360度撮影の手順を説明する。
 ブロギーでは、いきなりパノラマ風の画像が得られるのではなく、撮影した段階では下図に示すように画面上で丸く周囲360度が映った画像が得られる。


 これをPCで変換用のソフトウェアを用いて変換すると、ぐるっと引き伸ばされて下図のようなパノラマ風になる。
 この、撮影後にPCを用いた変換が必要な点は、旧型も新型も同様である。
 また、このように引き延ばす変換を行うことによって、変換後の画像は細かいところがはっきりと映らないものとなるし、斜めの線がギザギザになる。これも、旧型も新型も同様である。

・新旧の変更点
 さて、360度撮影に関わる旧型から新型への変更点を挙げてみると、主に以下の5点である。
1.バッテリの内蔵化(旧型は交換可能)
2.フラッシュメモリの内蔵化(SDかMS→内蔵8GB)
3.撮影する動画の高解像度化(720p→1080p)
4.撮像素子の変更(高感度化)
5.変換ソフトウェアの変更

 これら変更点5点のうち、1〜3は、長時間の撮影を行う場合には欠点となり得る。
 旧型では、記憶容量が一杯になった場合にはメモリカードを交換すれば撮影を続けることができたが、新型ではできない(変更点2)。加えて、高解像度化したことにより新型のファイルサイズは旧型に対して2倍以上となり、容量不足に拍車がかかる(変更点3)。
 バッテリについても同様で、新型ではバッテリを交換することによって撮影をより長く続けるということができない(変更点1)。なお、ブロギーはUSB経由で電力を受けながら動作することができるので、この変更点はそれほど深刻ではない。

 以下に、各変更点について実際に使ってみての感想を述べる。

・変更点2:フラッシュメモリの内蔵化について
 新型では、90分〜100分程度の360度撮影で記憶容量が一杯となる。旧型は交換するメモリカードが尽きるまで撮影可能だ。

 改悪であると言わざるを得ない(私の使い方では)。
 これは、360度撮影の解像度が変更できないという仕様がいけないのだとも言える。新型でも旧型と同様の解像度に落として撮影できれば、8GBでも180分程度の撮影ができる。アップデートで360度撮影の解像度変更に対応してほしい。
 なお、加えれば、PCへの転送も遅い(新旧どちらも)ので、ファイルをPCへ転送してブロギー内のファイルを消去した後に撮影を続けるという手段をとることは難しい。

・変更点2:バッテリの内蔵化について
 新型は、気温10度程度の環境で、フラッシュメモリが一杯になるまで(90分〜100分程度)360度撮影を行うことができる。

 この点は不満がない。これ以上の動作時間を望む意味がないからだ。

・変更点3:高解像度化について
 新型のほうが旧型よりも細かいところまでよく映るが、買い替えるほどでもない。

 下に示す動画が、新型と旧型で同時に撮影した比較である。
 開始から1分52秒ぐらいまでの高架道路の曲線部分あたりを見ると、新型のほうが、斜めの線のギザギザの程度が小さくなり、細かいところまで映っていることがわかる。が、この程度の変化だ。新型において変換前の動画が高解像度である影響は、変換後の動画に良い方向に表れているのだが、新型でも大した画質ではない。旧型の変換後の画質を受け入れることができない人は、新型でも同様だろう。
 またはっきりとは言えないが、新型は色調がおかしくなることがまま見られる。

・変更点4:高感度化について
 明らかに良くなっている。

 下に示す動画の1分52秒以降が、車の天井にくくりつけて夜間に撮影した結果である。
 旧型は、暗い場面でフレームレートを落とし(秒間15コマ)シャッタースピードを長くしているが、新型は、暗い場面でも明るい場面と同様のフレームレート(秒間30コマ)のままである。これは、旧型のほうがカクカクと景色が流れており、1コマに映りこんでいるLED照明の明滅回数が多いことから、なんとなくわかるだろう。そして、旧型よりも新型のほうが暗いところまでよく映っている。暗い場所で動きのある場面を撮るのであれば、断然新型が良い。
 わがままを言えば、新型でも旧型のようにフレームレートを落としてシャッタースピードを長くし、より暗い場面に対応する撮影モードがほしい。

・変更点5:変換ソフトウェアの変更について
 新型の変換ソフトウェアの出来は最悪だが、機能の改善は著しい。

 旧型では、変換時に変換後のパノラマ動画の中心となる方角を変えることができなかった。すなわち、旧型では撮影時のカメラ本体の姿勢と、変換後の動画の中心となる方角が常に一定であった。これに対し新型では、変換時に変換後のパノラマ動画の中心となる方角を自由に変更することができる。
 旧型の使用経験者でないと分かりにくい話なのだが、大きな改善である。旧型では、撮影時のカメラ本体の姿勢に神経質になる必要があったし、カメラ本体の姿勢が制限されるためにモニタが見づらい状態で撮影を行わなければならないことがあったのだが、新型ではそれがないのである。これは大きな改善だ。旧型から対応しておけ、という改善ではあるのだが。

 なお、新型の付属ソフトを使用して旧型で撮影した動画を変換することは可能である。また、変換に必要な時間は新旧であまり変わらない。

 ソフトウェアの出来は酷い。新型に付属のソフトウェアでは、変換前の動画ファイルは「マイ ドキュメント」内の専用フォルダ内になければならないし、変換後の動画ファイルはデスクトップ上に保存される。旧型ではそのようなことはない。
 操作性もお世辞にも良いとは言えない。

・結論
新型は旧型に対し以下のような長所を持つ
・少し画質が良い
・暗い場所でも良く映る!
・360度変換時に中心の方角が変えられる!
・録画ボタンが押しやすい

新型は旧型に対し以下のような短所を持つ
・大して画質が良くならない(ファイルサイズが大きいのに!)
・フラッシュメモリ固定(ファイルサイズが大きいのに!)
・フラッシュメモリ容量8GB(ファイルサイズが大きいのに!)

 新型における暗い場所での画質向上と変換時の設定の自由度向上は素晴らしいが、長時間の360度撮影を考えた場合、旧型から失うものが大き過ぎる。明るい場面で長時間の360度撮影を想定する場合、旧型から買い替える必要はない。




posted by メカパンダ at 06:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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