2014年06月09日

石灰石鉱山見学案内

 石灰石はセメント、鉄鋼の原料となり、テクノスケープの素と呼ぶにふさわしい鉱物資源である。石灰石は国内で自給自足でき、各地でその採掘現場を見かけることができる。石灰石鉱山は山を削り地底を目指す露天掘りであることから、産出現場自体が地球の都合と人の都合の摺り合わせという、テクノな景観を生み出してもいる。
鳥形山鉱山

 重機の往来や発破による危険性、また周囲に森林を残すという規制等により、我々が石灰石鉱山を間近に眺めることは困難であるが、有り難いことに一部の鉱山では展望台の設置や一般公募での見学会が行われており、採掘現場を目の当たりにすることができる。

 以下では、我々一般の者でも見学が容易な石灰石鉱山について、Photosynthを用いた現地のパノラマ写真とともに紹介する。現地には、是非双眼鏡を持参あれ。

 まず、ふらりと訪れて敷地内に入ることができる石灰石鉱山は、八戸鉱山ぐらいであろう。

・八戸鉱山 (青森県)

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 八戸キャニオンと呼ばれるすり鉢状の採掘現場のへりの部分に展望台が設けられており、発破の時間帯を除く昼間に開放されている(無料)。
 八戸鉱山の底は現在海抜-170mであり日本で一番低い地上の場所ということであるが、緑化が進んだためか深くなりすぎたためか残念ながら展望台から最深部を望むことは出来ない。視点場はこの展望台のみ。しかし、眼前で地下へと落ちていく人工的な巨大な穴の迫力はここならでは。
 自動車であれば展望台への道程で巻き上がる石灰にまみれるところも臨場感があってよい。が、二輪車の場合は全身が白くなる覚悟が必要。


 事前の申込が必要なツアー形式であれば、以下の伊佐鉱山、津久見鉱山、香春鉱山を見学することができる。

・伊佐鉱山 (山口県)

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 伊佐鉱山は、宇部・美祢・山陽小野田産業観光推進協議会による「大人の社会派ツアー(産業観光バスツアー)」の「セメントの道」というコースで見学することができる(有料)。
 当ツアーでは、採掘場所の中を通ることはないが、展望所から露天掘りのすり鉢の全体と、絶え間なく往来するダンプトラックを見下ろすことができる。視点場は展望所1箇所のみ。また、バスで展望所に辿り着くまでに通る宇部興産伊佐セメント工場の敷地内の眺めも迫力がある。
 バスにより日本一長い私道である宇部興産専用道路を通り、巨大な興産大橋の通行やそこを走る専用トレーラーの見学ができる点も、当ツアーの大きな魅力。まさしくセメントづくしの産業観光である。
 また、旅行代理店のツアー商品に当鉱山の見学が組み込まれることもあるようだ。


・津久見鉱山 (大分県)

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 津久見鉱山は、毎年10月下旬の週末に津久見市で行われる「ふるさと振興祭」の鉱山見学会で見学することができる(無料)。応募方法は「市報つくみ」の10月号等に掲載されるので、10月初頭に津久見市Webサイトを確認するとよい。
 当ツアーでは、展望所に至るまでの道中で採掘現場の中をバスで通り、鉱山が稼働していなければその場に降り立って重機の見学ができる。露天掘りの切り立つ白い壁の高さを実感できるのは、このツアーならではであろう。
PA276773
 当鉱山は胡麻柄山という津久見市市街地の背後の山の上にあり、展望所に向かって高度を上げるにつれて眼下に市街地が見えてくるところなどは観光道路顔負けの優れた眺めである。展望所からは、採掘現場はもちろん、セメント工場、採掘現場からセメント工場にまで石灰石を運ぶベルトコンベア、及びセメント工場から出荷する港まで石灰石の一連の流れを見下ろすことができる。
 また、津久見市には、セメント工場の中を通り抜けるかのような一般道や、当鉱山及びセメント工場を眺める多数の視点場等、ツアーの前後の楽しみも多い。夜景もまたよい。ツアーによる見学の時間は短いが、石灰石鉱山を見学するならまずここ、と言える。


・香春鉱山 (福岡県)

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 香春鉱山は、毎年5月及び11月に行われる香春町観光協会主催の「香春岳(一ノ岳)山頂見学と史蹟探訪ツアー」で見学することができる(有料)。応募方法は香春町Webサイトに4月、10月あたりに掲載される。
 当ツアーでは、一ノ岳の山頂全体を平に削り取ってできた採掘現場の外周に沿ってバスでぐるっと1周し、この間の、採掘現場全体を見下ろす場所、香春町を見下ろす場所及び重機を見学する場所の3箇所でバスを降りて見学を行う(2013年11月開催の回の場合)。各場所での時間に余裕があり、ゆっくりと眺めを楽しむことができる。
 一ノ岳は麓から見てもあらあらスパッとやっちゃいましたねという特異な容姿をしているのだが、山頂はまたこれが想像通りの潔さで思わず笑顔になる程。これはもう、石灰石とか鉱山とかに興味が無くても見学に行くべきである。
 近所には旧炭鉱にまつわる見どころが多く、白ダイヤと呼ばれた石灰と合わせて、黒ダイヤと呼ばれた石炭について見学して回るのも良い。
香春岳
posted by メカパンダ at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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