2012年08月13日

万内川砂防公園

新潟県砂防発祥の地とされている万内川砂防公園。
http://www.pref.niigata.lg.jp/jouetsu_sabou/bannai_park.html

上記リンク先「芝生広場 すべり台もあり、幼児に人気」という写真を見ると、どうもすべり台が砂防堰堤の形をしているようだ。気になる。しかし検索しても大きな写真が見つからない。というわけで、見に行ってみた。




おお、これは砂防堰堤を意識した形であるに違いない。

谷になっている中央部が砂場になっていて、左右斜面が表面の粗い、いわゆるズボンが破れるタイプのすべらないすべり台となっている。




この広場には、遊具と呼べるものはこのすべり台しかない。
砂防公園を名乗るからには、砂防にちなむ形状のものしか置かないということだろうか。

案内表示用の看板の足下も、砂防堰堤風だ。



そしてこの万内川砂防公園には、砂防模型水路というものもある。砂防堰堤のミニチュアで、遊びながら砂防事業について学習ができる、というのが謳い文句だ。これも見なければ。


おお、鋼製格子型の砂防堰堤だ。上流にはコンクリート製のスリット型砂防堰堤。どちらも透過型だが、これだけ?

いや、

下流には、草に隠れて鋼製の枠内に石を積めた不透過型の砂防堰堤が設置されているではないか。草に埋もれているのは、建設から月日の経った状態であると理解すればよろしいか。

この横にもう1本水路が設けられていて、階段工みたいな部分があったのだが、これも砂防模型?

石積みのようで、コンクリート表面に設けられた模様であるところは、まさしく近頃の砂防施設っぽいのだが。

現地にはこの砂防模型水路についての説明が無かったのが残念だ。この水路は、遠足等の学習イベント時に口頭での説明と共に使用されることを前提としているのだろうか。
多少の知識があれば、これらがあるだけでも面白いのだけれども、不親切すぎる。どのように使用されることを想定して作られたものなのか、説明書きが欲しかったところだ。


posted by メカパンダ at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月09日

土木アート砂防ダムめぐりツアー

8月5日は、小谷村観光連盟が企画、実施する「小谷夏の探検ツアー」のうちの1つである「土木アート砂防ダムめぐりツアー」に参加してきた。
http://www.otari-kanko.net/green/#tour10


夏の小谷村をバスと徒歩でまわって見に行くのは、

砂防ダム(砂防えん堤)。

当該ツアーの募集Webページにおける説明文を示すと、
### 以下、引用 ###
『造形が美しく力強さを感じる砂防ダム。円柱形やジャングルジムのようなもの。ガイドの案内で色々な形の砂防ダムをめぐります。』
・参加費
 4,900円 昼食付き
・スケジュール
 小谷村役場(8:30)⇒ブロックえん堤⇒鋼製格子枠えん堤⇒昼食⇒セルえん堤⇒リングネットえん堤⇒スーパー砂防えん堤⇒小谷村役場(16:00頃)
### 引用、以上 ###

昼食以外全て「えん堤」。ツアー名、説明に偽りなし。川崎工場見学ツアーなのに川崎大師に連れて行かれるようなことがないのだ。砂防えん堤めぐり一本で満足させるという自身の現れであろう。頼もしい。

さて、このツアーの実際はいかに。

使われるバスは、底が高く4輪駆動。雪国では当然なのかもしれないが、しかし行く先の道の状態への期待が高まる。
ガイドさん曰く、「砂防に関して全くの素人であるので、それぞれの砂防ダムについて突っ込んだ解説はできないが、砂防ダムに近寄って、見て、触れて楽しんで欲しい」とのこと。素晴らしい。そんなことが言えるなんて、小谷村の砂防ダムめぐりはめぐるだけで楽しいに違いない。

上記スケジュールでは5箇所に訪れることになっているけれども、実際には以下の10箇所の砂防施設を訪れた。なお、当記事での登場順は、実際のツアーの訪問順と異なっている。

1. 床固工
砂防と聞いて思い浮かぶのは、上のような感じのものだろう。凹形状のコンクリートの塊。
だが、凹形状でも、なかにはスリットや穴が設けられた形状のものもある。

2. コンクリートスリットえん堤


3. スーパー暗渠えん堤
これらは、普段は川の土砂や生物を堰き止めず、大量に土砂が流れてくる異常時にはこの穴が埋まって土砂を堰き止めるという、「透過型」の砂防えん堤。

なお、これらの表面には岩か石垣っぽい模様(修景模様等と呼ぶらしい)が付いているが、これは景観に配慮したものだという。
次のものもそうだ。

4. 高落差流路工
おお、石張りだね。

残念、模様でした。

灰色の平面であるよりも陰影があるほうが威圧感が減るとは聞いたことがあるけれども、直線的外観のものに模様をつけたことで周囲の自然の景観に配慮しましたというのは、さすがに無理があるように思われ、その強引さが面白い。ちなみに、公園の階段等に使われている表面が茶色の樹木のような模様のブロック(擬木ブロック)を全体に貼り付けた砂防えん堤もあるようだ。
そんなに無理しなくてもいいんじゃないかと思いつつ、こういう修景の努力を見ていくのは、個人的には好きである。

が、砂防事業は緊急に行われる場合や、危険な場所で行われる場合が多々あり、そんな修景なんて考慮してられない、というのが次。

5. コンクリートブロックえん堤
かっこいい。安全な場所でブロックを予め作っておき、危険な場所での作業はブロックを積み上げるだけとしてできるだけ短期間で建設しようとして考えられた形式。修景が面白いとか言いつつなんだけど、コンクリートのブロック群にはかなわないですな。修景とか要らないでしょ、という具合にかっこいい。このまま緑に埋もれていくのは、なかなかいいようでもあり惜しいようでもあり。

次は、輪郭はよくある砂防えん堤だけれども、何か違う。

6. 鋼製格子枠えん堤
コンクリート壁と格子状の鉄の部分の複合で、よくある凹型の砂防えん堤の輪郭を形作っているところが不思議。透過型の場合、水を流すための上端中央部の凹みは不要であるように思えるが、積雪と関係があるのだろうか。

違う形の鋼製格子枠えん堤も見る。

7. 鋼製格子枠えん堤


その格子の中。ステキ。「見て触れて」に偽りなし。

鋼製の枠を用いたものは、透過型だけでなく、中に石を積めた不透過型のものある。

8. 枠えん堤

石の詰め方がいい。

以上は、それぞれ違いはあるものの、その輪郭にいわゆる砂防えん堤っぽさが残っているのだが。
どーん

9. セルえん堤
鋼矢板を筒状に並べてできた枠(セル)内に、土石を詰めたもの。希な存在だ。
土留め! これでイイじゃん。修景とかこれで全て解決!




そして、さらに希なのがこれ。

10. リングネットえん堤
鋼製ワイヤの網で流れてくる土砂を止めようというもの。網で止めるとか、話に聞くだけでは信じがたいのだが、実際に止めていて、おぉー。

おおぉぉ。

と、以上のように、小谷村にある多種多様な砂防えん堤を巡る大変に面白い経験であった。

砂防施設は、どんなものがどこにあるという情報が豊富にあるわけではないし、近寄れない場所にあることも多い。今回のように、一度に異なる種類のものを実際に回ってみるというのは、思いついたとしても個人で行うには下調べが大変であり、なかなかにハードルが高い。そんなことを、このツアーではほぼバスに乗っているだけで実現できるのだ。

まだ申込が間に合う日程もあるので(予定されているのは8月19日まで)、ちょっとでも興味がわいたらすぐさま参加すべきである。
ちなみに、昼食はおいしかったです。
運転手さんの素晴らしい運転技術も堪能できます。


それにしても、小谷村にはこれだけ違う形態の砂防えん堤があるぞ、なんて発想がよく出てきたものだなと思う。さらには、砂防えん堤押しどころか、砂防えん堤だけのツアーを企画し、実際に募集するに至ったことに関しては、ただただ賞賛の言葉しか浮かばない。
この夏以降のこのツアーの開催や、さらに発展したツアーの開催に期待したい。

なお、このツアーはこの形態で今後も開催されたらいいなと思うのだけれども、砂防に頭の中が占領されるだけに道中の小谷村の地形と砂防の関係が結構気になった。工事事務所で行われるような砂防事業の学習といった型になる必要は無いのだけれども、小谷村の地学や、地元の人の経験談等を取り入れたガイドツアーが加われば、ジオパークみたいになっちゃうんじゃないかとも思う。

ともかく、素敵なツアーを開催して頂き、ありがとうございました。

最後に、明日8月10日の深夜には、一緒に参加したtakaneさんによるこのツアーに関してのニコニコ生放送があります。
今週金曜日はニコ生です「砂防ダムめぐりツアー」 - 「まずまずのダム日和」
砂防気になるーと言う方は是非ご覧あれ。

posted by メカパンダ at 18:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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